
行政書士事務所を始める時、まず決めなければならないのが事務所です。
女性は特にだと思いますが、自宅の住所が公開されるのは怖いなと思いますよね。怖い人が家に押しかけてきたとか、ストーカーみたいな人が来たとか、調べれば調べるほど絶対賃貸事務所だと思うようになり物件を探し始めました。
私の住む地域の事務所向け賃貸は、一軒家や3LDKのオーバースペックしかなく、安いレンタルオフィスはブースタイプで事務所要件を満たさず、事務所探しは難航しました。
山形市や米沢市には事務所用物件がたくさんありました。自宅から山形市までは40km以上あります。米沢は建寧屈指の豪雪地帯です。色々な物件をみるうちに、思い切って山形市で開業しようかとも思いましたが、自分で場所を選べるのにわざわざ遠くにする必要はないと我に返り、地元で開業することに決めました。
考えた末、私は実家の一室を借りて開業することにしました。自宅開業には次のようなメリット・デメリットが考えられます。
【メリット】
- 初期費用・固定費を大幅に抑えられる
賃貸事務所を借りる場合に比べ、家賃や光熱費、通信費などの経費を削減できます。特に行政書士は開業直後に顧客基盤を築くまで時間がかかるため、固定費を抑えられるのは大きなメリットです。 - 通勤時間ゼロで柔軟な働き方ができる
自宅なので通勤のストレスがなく、家事・育児・介護との両立がしやすいです。行政書士業務はパソコンでの書類作成やオンライン申請が中心のため、時間や場所にとらわれずに働けます。 - 生活空間と事務スペースを分ければ快適に働ける
自宅の一室を事務所専用にすることで、プライベートと仕事の切り替えがしやすくなります。というか、独立性がなければ事務所要件を満たしません。 - 税務上のメリット
事務所として使用する部屋の面積割合に応じて、光熱費・通信費・住宅ローンの一部を経費計上できる場合があります。確定申告の際に按分を正確に行うことで、節税効果が期待できます。→これがなかなか面倒でした。
【デメリット】
- 信頼性・印象面のハンデ
自宅開業は「個人事務所」という印象を持たれやすくゆるい印象に。これは、ウェブサイトや名刺を整えてプロ感を出していくしかないと思います。 - 来客対応の難しさ
クライアントを自宅に招くのは心理的に抵抗を感じる。訪れるほうもきっと入りづらい。 - 生活と仕事の区別がつきにくい
仕事部屋が生活空間と近いと、常に「働いている感覚」になりがちです。勤務時間を決めるなど意識的な切り替えが大切です。 - 住所公開のリスク
行政書士は登録時に「事務所所在地」を届け出る必要があり、住所が公開されます。自宅住所が公開されることに抵抗がない人はいないですよね。
半年ほど自宅で頑張りましたが、ちょっと怖い思いをしたりもして、デメリットがメリットをはるかに上回ることとなり賃貸事務所に移転しました。ブースタイプはだめだと聞いていたのですが、よくよく聞いたら鍵が付いていれば良いということが分かり、今の事務所はブースタイプです。
ちなみに我が支部では、しっかり支部長が事務所調査に来ましたよ!
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